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サマナ戒律

【1】一般出家修行者の守るべき戒律

一、 不殺生

1. 一切の生き物を殺さずに慈しむ。
2. 殺さないだけでなく、一切の生き物を傷つけない(非暴力)。
3. 不必要に植物(種も含む)を傷つけることによって成長天との縁を傷つけない。
4. 自分で殺生しないだけでなく、他人に殺生させない。

二、 不偸盗

1. 他人の物を盗まず、施す。
2. 無断で他人の物を持っていかない。借りた物を返さないままにしておかない。だまし取らない。他人のもの、共有物を私物化しない。

三、 不邪淫

1. 異性との性的関係は一切断ち、清らかな関係を保つ。
2. 故意に性エネルギーのロスをしない。
3. 故意に性欲を刺激するデータを入れない。
4. 異性を性欲の対象と見ないように努める。
5. 教団の服装規定を遵守し、異性の性欲を刺激する服装を用いない。
6. 異性と必要以上のことは話さない。
7. 同性に対する性欲を有する場合は、上記の規定は同性に当てはまる。
8. 修行・ワークに関係なく、他人の体に触れない。
9. 男女が同じ部屋で寝ない。同性に対する性欲を有する者は、その性欲の対象と同じ部屋で寝ない。

四、 不妄語

1. 嘘を言わず、真実を語る。
2. 真理の実践上、言うべき重大なことは、きちんと言う。
3. 自己の発言には正確を期すように努める。

五、 不綺語

1. 意味のない言葉を語らず、無駄話をしない。必要のない言葉を話さない。
2. 軽薄語(ギャグ、ジョークなど)、愚痴などを言わない。
3. 軽薄な話し方など、無智を増大させる話し方をしない。

六、 不悪口

1. 悪口(人を傷つける言葉)を言わない。
2. 邪悪心をもって語らない。
3. 意見・質問などをするときは、慈愛をもって行ない、批判は法則に基づいて慎む。

七、 不両舌

人と人とを仲たがいさせる言葉を語らない。陰口を言わない。中傷をしない。

◆ 言葉の戒律(上記の四、五、六、七)全般に適用される規定

1. 会話だけでなく、書くことについても適用される。
2. 特に、インターネット、メール、チャット、電話、携帯電話等を悪用して破戒しない。

八、 不慳貪(不愛著)

1. 貪らない。
2. 食を貪らない。
 (1)許可なく、お供物以外の食べ物を取らない。
 (2)経典に基づき、多食をしない。
 (3)不飲酒戒。酒、タバコ、アルコール、薬物等を飲まない。
 (4)外出する場合も、外食は極力避け、お供物を取るように努める。
 (5)他人の供養は極力受けない。
 (6)教団が提供するものを除いては冷たいものを取らないように努め、マニプーラを冷やさない。
 (7)師以上のサマナには外食に関する禁戒が適用されないが、貪り捨断の大切さとお供物の価値を極力尊重し、また、戒誓行の日は断食をする。
3. お金を貪らない。
 (1)業財ならびに自分が稼いだお金を、不必要なことに使わない。
 (2)自分の稼いだお金でも、浄化のための必要な手続きを経ずに使わない。
 (3)許可なくお金の貸し借りをしてはいけない。
4. 出家修行者として、親族・知人に対する愛著と慈愛を区別する。師未満のサマナは、この点に関して、師以上の指導を受けること。
5. 隠し財産を持たない。
6. 必要のない化粧品・装飾品を使用せず、質素で清潔な服装をする。
7. 正悟師以上の許可なくして、個人的に、供養や奉仕を受けてはならない。供養値魂以上の者にはこの規定が適用されないが、利得と供養と名声を厭逆する法則を極力尊重する。

九、 不瞋恚(不邪悪心)

1. 怒らない、嫌悪しない。
2. 他を嫉妬したり、他に闘争心を持たない。
3. 「この人は嫌いだ」「このワークは嫌だ」「この部署は嫌だ」といったような嫌悪の心を肯定しない。

十、 不邪見(不迷妄)

1. 真理を否定せず、三宝に帰依し、称賛する。
 (1)シヴァ大神、すべての真理勝者方、覚者方に帰依する。
 (2)真理の法則に帰依する。特に、
  @「今さえ良ければいい」と考える無智、「自分さえ良ければいい」と考える自他の区別の無智、カルマの法則・輪廻転生の否定を捨断する。
  A自他が解脱する能力(真我の存在)と、真理の法則の効果を否定しない。「自分は解脱はできない」などと考えず、真理の法則の実践に奮闘努力する。
 (3)向煩悩滅尽多学男女に帰依する。
  @未来の覚者として法友を尊重し、慈愛をもって接する。
  A自分よりステージの上の者は、自分と覚者方の間に位置する者と見なし、未来の覚者として尊重する。
2. 三宝以外への帰依をしない
 (1)教団で規定した対象以外に、礼拝したり、供養したりしない。
 (2)魔境にさえ至る原因である、自己についての慢を捨断する。
  @自分がグルであるかのような振る舞いをしない。
  A特に自己のイメージに現われたグルや神々を絶対視せず、教団の教えや戒律を遵守する。
  Bサンガを分裂させる言動を決して行なわず、そうしようとする他人を制止する。
3. 迷妄を増大させる情報を入れない。
 (1)迷妄を増大させる情報に関しては、教団の指導をよく守る。
 (2)教団が認めない占い行為をしない。
4. 真理の実践に関係のない行動をしない。
 (1)許可なく教団外の活動に従事しない。
 (2)無断外出、無断外泊をしない。
5. 秘儀の漏洩をしない。
 (1)イニシエーション内容の他言、無断コピー、無断ダビング、盗み見聞きをしない。
 (2)特定のサマナへの特定の教えを漏らしてはならない(特に、口伝は勝手に漏らしてはならない)。
 (3)イニシエーションの内容については、イニシエーション終了後に信徒が聞きに来ても答えてはいけない。
6. 説法・法則の不正確な流布を避ける。
 (1)説法の内容を他に伝えるときは極力正確を期す。
 (2)担当部署に所属しない者が、説法のテープ起こしをしてはならない。
 (3)自分の見たヴィジョン、体験を、不必要に言い触らさない。
7. 迷妄を増大させる人間関係を避ける。
 (1)自分が堕落するような友人とは付き合わない。
 (2)友人関係はすべて四無量心に基づいて形成する。
 (3)特に、異性の友人は厳しく自律・自制する。
8. 神聖な物品を最大限尊重する。
 (1)御尊像、法具、伝授物、供物、修法物を丁重に扱う。
 (2)祭壇を丁重に扱い、足を向けない。
 (3)真理の法則を伝播する物品(書籍、テープ、ビデオなど)を粗末に扱わない。
 (4)師以上に許される修法物の取り扱い規定を遵守する。
9. 許可なく、教団が提供する修行・催しに参加しなかったり、通達・通知を無視したりしない。
10. サマナはすべてこの戒律を熟知するよう努めなければならない。

十一、 戒律の解釈

戒律の解釈については、原則としてステージの上の者の見解を尊重する。


【2】成就者の実践すべき徳法


師以上の者と、師以上になろうとする者が実践すべき心得。

1. 個の解脱・悟りと救済を目指し、日々奮闘する。
2. 煩悩破壊に向けて奮闘努力する。
3. 大乗の精神をもって、四無量心の実践をする。
4. 四預流支、七科三十七道品、六つの極限、七つのプロセス、三十七の到達真智運命魂の修行、カルマ・ヨーガ、バクティ・ヨーガ、ラージャ・ヨーガ、クンダリニー・ヨーガ、ジュニアーナ・ヨーガなどの、重要な真理の法則をできる限り実践する。
5. 無常である現世に対する執着を捨てよというサキャ神賢真理勝者の法則を実践する。
6. 自己の苦しみを喜びとし、他の苦しみを自己の苦しみとし、救済のために自己が他のカルマを受けたとしても、それを喜びとするように努め、カルマの昇華に励む。
7. 他の嫌がることを率先して実践し、それを喜びとする。
8. 他の幸福、成長、長所、成就などを喜び、称賛し、それから学び取る。
9. カルマの法則を確信し、カルマ落としに耐え、聖無頓着の実践をする。他人の悪口・誹謗・中傷についても、忍辱と聖無頓着の実践をなし、一方、自己は他に対して慈悲の実践をなす。
10. 師以上の者は、師未満のサマナの前で、師以上の者の悪口・両舌を言わない。
11. 怠惰や経験の構成へのとらわれによる否定的意識を捨断し、常に積極的に、自己と他の向上のために奮闘努力する。
12. 阿修羅の権力欲を断ち、自分の部署の利害を超え、教団全体・社会全体に四無量心をもって奉仕する。
13. 異性のサマナのケアを装って性欲を満たさず、四無量心をもって、法友の上向のお手伝いをする。
14. 男性と変わらぬ真我を有する女性の修行者の解脱する能力を否定しない。
15. 供養の観想をせずに、食物(供物)を取らない。
16. 外部の人の供養をどうしても受けた場合には、供養の観想をし、その後浄化法を行なうよう努める。



『サマナ戒律』以外の細則について

服装規定(ただし、「頭陀の行」をしている場合はこの限りではない。)

@贅沢な服装、派手な服装をせず、清潔で質素な衣服を身に着ける。
A流行を追わない。衣服の数は最小限にとどめる。
B不必要に肌を出さない(ノースリーブ、短パンなど)。透けるものを着ない。体の線がはっきりとわかるような服を着ない。首の部分が伸び、肌が見えるものを着ない。
C化粧をしない(ただし財施部の外ワークで仕方がない場合は、最小限にとどめる)。
Dアクセサリー、装飾品を身に着けない。
E髪を染めない。流行の髪型をしない。
Fサマナ服は清潔に保ち、定期的に洗濯をし、必要ならばアイロンをかける。
Gサマナ服はサマナとしての自覚が強まるので、できるだけ着るようにする。また、式典のときは、ボタンを上まできちんとはめるなど、きちんとした着方にも気を付ける。

※規定外の助言
基本的に、形状-容姿、装飾に対してとらわれないのが修行者であるが、それを心掛けながら、大乗の修行者として、救済を進める中で、適度には、身だしなみを整える必要があるだろう。
よって、
@髪を清潔に保ち、定期的に散髪をする。
Aきちんとひげを剃【そ】る、爪を切る、歯を磨く、洗顔する。
B支部の場合は、毎日シャワーを浴びる。
などに気を付けるべきだろう。