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現世一切皆苦
麻原彰晃です。
それでは、これから、現世一切皆苦の瞑想の伝授をいたします。
みなさん、これをしっかり聞いて、一緒に唱えて、思索に励んでください。
この世に生まれ落ちたときは、不自由である。
一人でものを食べることもできない。
大小便も垂れ流しである。
そして、少し成長すると、次は、行動の自由を、父母によって、あるいは兄弟によって奪われる。
「それをやっちゃだめよ、あれをやっちゃだめよ、これをやっちゃだめよ」
これが私の人生のスタートである。
そして、少しずつ少しずつ、活気のある純粋な私の心は、閉ざされていく。
早い人では、3歳くらいから、遅い人でも、小学校に入るくらいから、習い事がはじまる。
こんな習い事をやったって、来世に持っていける訳がない。
単に一つの観念を植え付けるだけである。
そして私はまた、貴重な考える時間を失なってしまった。
小学校に入ると酷いもので、小学校1年から既に、6時間、通学時間をいれたら7時間くらいの制約時間が始まる。
ここで教えられるものは、真理と全く程遠い内容で、まあ、この現世を渡っていくには、少しは利益がある内容だが、真理を悟るためには、不必要な内容を教え込まれる。
そしてこれによって、いっそう、私は、必要のないデータを放り込み、心がどんどん暗くなる。
そして、学校で話す内容といえば、性欲・食欲の話である。
私はこれに汚されていく。
どんどん汚されていく。
そしてどんどん真理から遠のき、三悪趣への道を一直線である。
そして、スポーツと称した無知の遊びを、徹底的に叩き込まれ、心は完全に、何をなせば、自分は幸福になり、何をなさななければ幸福にならないのか、分らなくなる。
そして、中学・高校と過ぎていく。
文学と称する、煩悩を増大させる本を読み、それが読み、書ければ称賛される。音楽と称し、一見、美しい、しかし、五妙欲の耳根と、それから、対象である、音との結を強める、学問が上達すれば称賛される。
このような形で私は、五妙欲とどんどん縁が深くなり、無明がひどくなる。
そして、大人になる。
大人になると、お決まりのコースで、できるだけ良い大学を出、そして、就職する。もちろん、この大学時代も、心を乱す酒を覚え、そして、性欲を増大させる異性の遊びが含まれるようになる。
そして就職する。
就職したら、上司に、尊敬できない上司であっても、おべっかを使い、そして、給料をもらい、食の煩悩・性欲の煩悩を満足させる。
そして、通常の観念通り、結婚をする。
結婚したとしても、相手の心が分るわけではない。
相手に絶えず、不審を持ちながら、結婚生活を営む。
そして、楽しみといえば、ちょっとした娯楽とSEXである。
苦しみといえば、朝から晩まで働き続けること。そして、この働いた内容というのは、自己のデータをどんどん汚し、そして、心を汚し、三悪趣に至る道である。
結婚してある段階がくると、子供ができる。
この子供は、一見可愛い。
しかし、男の子ならば、必ず成長するときに、親に反発し、親を怒鳴りつけ、しまいには、好きな女性ができて出ていってしまう。
そして、それは子供の独立であると主張する。
可愛い女の子ができたからこれは安心だと思ったら、いつの間にか色気づき、そして、適当な男を見つけ、出ていってしまう。
それが、今の日本の観念である。
そして、社会的に多くの人と付き合い、その縁というものは、ただ、現世的な、表面的な縁であって、実際に、心を割って話せる、そして、信頼できる人など、皆無に等しい。
この状態を続けていきながら、病み、老いていく。
そして、残っているのは、ただ、死だけである。
そして、その死について、何の準備もしていないから、その死は怖い。
しかも、現代では死ぬとき、自分で、場所を指定することもできない。
殆どは病院で、人工呼吸器を突っ込まれ、意思と反して、肺をパカパカとやりながら、死んでいくだけである。
中間状態に入って、何をなしたらいいかも分らず、闇に堕ちていく。
そして気付いた時には三悪趣である。
これが私の楽しみと思っている人生である。
これが私の現世だと思っている人生である。
いくら一生懸命はたらき金を儲けても、来世に持っていけない。
いくら子供を沢山作り、子供が自己を称賛してくれても、来世に持っていけない。
いくら大事業をなしたとしても、来世に持っていけない。
いくら異性にもてたとしても、それは、瞬間的な快楽に過ぎない。
いくら高い地位についたとしても、死後、その高い地位を持っていくことはできない。
いったいこの世のどこに、本当の意味での楽があるのだろう。
いったいこの世のどこに、本当の意味での幸福があるのだろう。
微細な心を持って、真剣にこの世を観察すれば、この世には、いっさい楽というものは生じない。楽というものは存在しない。
その裏には、必ず苦が存在している。
一切世間は苦である。
一切世間は苦である。
楽と考えるのは幻影である。
一切世間は苦である。
一切世間は苦である。
そして私は、その苦の滅尽を行おう。
私は類まれな徳によって、今、出家した。
そして私は、その苦を滅尽する道を歩いている。
滅尽する法を知っている。
滅尽するグルに出会っている。
私は、この一切皆苦の現世から出離しよう。
そして、解脱しよう。
そして、来世に持っていける宝物、最高の宝物を手に入れよう。
全ての物質的なもの、これは苦である。苦しみである。
現世的な約束事によって成立した地位、これも苦しみである。
瞬間的に生じる、互いの煩悩からよって生じる恋愛、これも苦しみである。
一切は苦しみである。
一切は苦しみである。
私は還卑しないぞ。
私は落ちないぞ。
私は徹底的に修行するぞ。解脱するぞ。そして悟るぞ。
この法をお説きになったシヴァ大神、および諸仏に感謝の意を表して
オーム アー フーム
ヴァジラ ナマ シヴァヤ
ヴァジラ ナマ ブッダヤ
ヴァジラ ナマ グルヤ
ヴァジラ ナマ サティアンヤ
ヴァジラ ナマ タントラ・ヴァジラヤ ヤマ ニヤマヤ