Vol.22 「宿題およびいろいろ!」(2000.2.24) 

 ということで、前回のエッセイで書き残した事の続き。
 森監督がいう「市民社会の側にも問題はある」という点について(まあ彼自身、「Aではオウムではなく、オウムを通して社会というのを撮っている」とか言ってたから)。
 といっても、時代背景は違えど、あらゆる犯罪は社会が生んでいるのはあたりまえであって(昔なら貧困など)それをことさら、「オウムを生んだ社会が悪い!」とか言って、オウム固有の問題点(カルト的要素、グルイズム、密教の悪用)というのを棚上げして、反権力的正義感で「社会が!」というのもなんだけどね。(西村さんが分類する、オウムを利用して自説を述べる という類か?)
 ただ、「その社会、集団、組織にだけ通じる論理でもって、ある正当性の下に回避可能な殺人あるいは残酷な事を容認するという選択を大半の人々が行うシステム」というのは、オウムを批判する(森監督を含めた)こちら側の社会にもあるんじゃないですか? そういったことを見ないで、ただ単にヒステリックに(彼はルサンチマンという言葉を使っていたが)騒ぐ市民社会ってナンなの? ということを森監督は言いたいんじゃない? というか僕はそう読み取ったけど(頭悪いけどさ)。

 上のシステムの例として、例えば、「癒し」で有名な上田紀行氏が大学の学生相手に「もしあなたが七三一部隊にいたら、どうすると思いますか?」みたいな質問したら、ほとんどの学生が「上の命令を聞いて、任務を行う」と答えたり、薬害エイズの医者・厚生省・製薬会社のシステムもそうだし、最近、映画になった「アイヒマン裁判」の被告も「自分は組織において任務を忠実に実行しただけ」という証言してるし。心理学の実験で教授の指示に忠実なあまり電気ショックの数値をどんどん上げていくというのもあったけ?
 まあとにかく、そういった理不尽というかおかしなシステムはこちら側もあるわけで、それは問題だよと。もし森監督がそういう視点を持ってるとしたらそれは同意見ですし賛同しますよということです。スケープゴートを作るマスコミに対する意見としては。
 まあ、でもあんまりこう言うと、現役信徒の方々が「確かにオウムは事件をやったかもしれない、けど現世だって結局そういう汚いシステムじゃん! だったらオウムに居続けて解脱を求めるわっ! カモメのジョナサンのように!」(まあ求道心それ自体は素晴らしいものですが)とかいう、開き直りと言うか言い訳を与えることにもなりかねませんけどね。
 実際、95年5月に放送された「朝まで生テレビ」に出演した、東大の自称文化人類学者でオウム信徒の坂元新之輔(これ本名じゃないらしい、ちなみに彼、在家と言って出演してたけどホントは法皇官房所属のサマナで、麻原から出家してても東大に残れと言われてたらしい、sonicくん! 調査する?)が「じゃあ帰る場所はそんなに良いものなんですか? どこに帰るんですか?!」みたいなことを叫んだら、野坂昭如や舛添要一とかに「自分で考えろ!」「君いったい何歳だ?!」とか言われてシュンとなってましたが・・・

 ついでに言わせてもらうと、滝本弁護士が事件当時、カメラ目線で「こっちに帰ってきてください〜」とやってた時(オウム以上にオカルトチックだったらしいが)も、一部の人から「帰る社会ってそんなに良いものなの? 帰って社会の価値基準に考えを合わせろ! というほうがよっぽど思想統制じゃねーか」みたいな批判があったらしいけど(こう書くと、また滝本に帰依してる、結局麻原から代わっただけだな。 縮瞳を証明しな! 袋の中身はナンだろね? とか言われそうだけど)
 本人曰く「でも帰る場所はここしかないじゃん!」だそうで、別にそこでオウムに居た時に問いかけていた問い(生と死、生きる意味、救済 まあなんでもいけど求道心)をやめろ! なんて言ってないんだけどね、逆に問い続けろ! とも言わないし。
 何しろあのカメラ目線であの面構えだからそう見えちゃうんでしょうね、ポマードべっとり(きくりんも信徒時代にサマナに滝本弁護士は信徒の脳を手術して洗脳して辞めさせてるとか言われたらしいが、それもまた凄い話しだわなー)
 だからカナリヤでもいろんな人がいますよ、仏教をさらに追求する人、心理学を勉強してる人、人の役に立つ仕事に意義を見出している人、そして沢木みたいに欲望に溺れる者など、個々、ケースバイケース。(でも仏教追求派でも、チベット仏教帰謬論証派もいればヴッパッサナー瞑想派とかいろいろいて楽しいが)。

 おっと話しが逸れた、で何だ?
 社会に悪いところは、昔も今もこれからもずっとある、しかしオウムが犯した犯罪も社会のせいにするって、それアリ? バーリトゥ―ド?
 じゃあ裁判の訴状、被告は「日本の社会」にするか?あっそういえば英利くんと宮内さんの本「日本社会がオウムを生んだ」だったな。
 まあ福田雅章氏も「マインドコントロールであろうとなかろうと、その人が幸せと言っているなら、それを尊重し、受け入れる社会を作るべきだ、」みたいなこと言ってるしねー。じゃあ新潟で少女を監禁してた男も監禁中は幸せだったでしょうから、是非、尊重し受け入れてやったら? 深い人民の愛で!
(↑いかん西村チックな文になった)




Vol.21 「マリアージュ」(2000.2.21) 

 2月19日の土曜日、友人の結婚式の2次会があり、それに呼ばれた。
 新郎が僕の小学校時代の友達で、新婦が僕の高校生の時の同級生で、その二人は高校は別だが、ここ最近、コンパかなんかで知り合ったらしい。(知り合って5年と言っていたから、僕がオウムで激動期の頃だね、その時にラブラブが始まってたのねん)
 二人とも知ってる僕としては(えっ?この二人が結婚!?)って感じでビックリしたけど、まあこれも何かの縁でしょう。オウム流に言うなら「カルマですね〜」ってなところだけど・・・・・・。
 ということで、当日、小学校時代の人脈、高校生時代の人脈、どちらにも久しぶりに会えるから嬉しかったね、ただ、以前のエッセイにも書いたとおり、一部の人には僕が「元オウム」と分かってるから、今回も、何か言われるかもしれんと思い、オウム時代の小話を用意して行ったけど、今回は特にナシ!
 ただ、飲んでる時、新婦が隣に来て(新婦はいろんな情報網で元オウムと知ってる)

新婦 「沢木くん 久しぶり!元気だった〜!?」
沢木 「はい元気ですよ!なんとか生きてます!」
新婦 「まあ空白期間の話は今日は置いといて〜」
沢木 「ああ、そうだね ピーーーー!ねっ」
 とかいう会話があって、話題になるのを封じこめてやったけど・・・。

 だから、その日はホントにただの同窓会というか、昔の悪事の暴露大会になってしまいました。

 「あの時、お前のビックリマンチョコのシール盗んだの実は俺」
(以下のセリフ、僕がある人に言ったセリフで僕がやった悪事ではありませんのであしからず)
 「お前!小学校の修学旅行の時のバスガイドの乳を揉んだだろう?」
 「お前、プールの時間に、女教師のあそこの毛が水着からはみ出とったとか言ってなかったー?」
「それよりお前、プールの着替えの時、女の子を脱がしただろう?」
 その他、ここに書くにはあまりにも下品というか完全に犯罪と思われるものもあるんで自粛しますが。

 あと小学校時代のヤンチャ坊主のAくんが、もう結婚してて「2週間後はパパになる」とか言ってたので

沢木 「ああ子供できたの?ところで結婚相手は初体験の○○女子高の娘?」

A 「違うわー、で、何で○○女子高の娘のこと知ってるの?」

沢木 「君、自分で高校時代 僕に自慢したやん!向こうから誘ってきて やっちゃった! って」

A 「ああ そうだった?でも この場で言うなよ」

という会話もあったなー(しかし彼の願いも虚しく、みなさんの前でこの事実は暴露されちゃいました)

 いかん、話しが下品だー
 とにかく、おめでとう! 新婦が「今日は二人の誕生日なんで、HAPPY BIRTHDAY!」とか言ってたけど、じゃあ、この場を利用してもう一度、言わせてもらおう。

沢木「HAPPY BIRTHDAY!!!!!」

 これからもお幸せに!
(て言うか、この新郎新婦の新居、僕の家からむちゃくちゃ近いんで、夜中、子作りしてる行為の時に遊びに行ったろうかなー)

 結局、この日は深夜3時までカラオケ、途中、笑いすぎと飲みすぎのため、お腹が痛くなりましたが、楽しかったでしたハイ。

 ということで、この日放送されたスクープは録画で見たんだけど、こういうのが放送されるとすぐ

ザ・スクープ
■Kaivalya(399) 投稿日:2000年2月20日<日>00時14分
を見ましたが、やっぱり、あのオウムの雰囲気っていうのには、惹かれますねえ(笑)。
あのなごやかな雰囲気からは、到底サリンなどというのは連想されないんですが、信者の方が、質素な食事をとっているところなど、本当に美味しそうでした。
まあ、表の顔なんでしょうが、それでも惹かれます。広末さんなどが合掌していましたが、やっぱり、ああいう宗教的な雰囲気は、猛烈にいいです(笑)。猛烈な刺激を受けましたよ。
とか、ピグモンの

オウム内部の状況がみられて興味深いですね。
荒木さんがムース、とか。(信じられない・・・。誰が教えたんでしょう(苦笑))
公安調査庁の方がいらしたときの反応とか。
村岡さんに二宮さんが一番臆病だと言ってたり。
ごはん+マヨネース+しょうゆ、ごはん+ごまとか(栄養大丈夫?)
広末さん、くつしたに穴が・・・。
上祐さんが自分でマインドコントロールが解けたと言っているところとか。自分が言うと笑い話になると言ってたり。
 とか表面しか見ない、たわけた感想が掲示板にあふれますねー

 ちなみに、この日の森監督の映像で見所だったのは、去年、現役とカナリヤの枠を超え、よく遊んだ友人の彼が、越谷の施設で、公安調査庁の立ち入り検査の際に、職員を撮るカメラマンをやってたことが分かったことかな? それ以外特に見所ナシ。そうか越谷にいるんだな彼は! 元気そうで!

 まあ。でも「A2」がやるなら、それはそれで楽しみですけどね、いろいろ異論はあるが、彼が言う「市民社会の側にも、問題がある」というのは同意見ですから。ただし・・・っとこれ書き始めると長くなるのでまた今度。

とりあえず今日は「HAPPY BIRTHDAY!!」で締めさせてっ!!!



Vol.19 「生存報告および古いネタおよびいろいろ(2000.2.7)」 

 どうも! こんにちは! 西村さんが新しく背景を創ってくれたにもかかわらず、今年に入って一回も更新してない沢木です。
 まあ、新年早々に風邪をひいたり、あと私生活でもいろいろとありましてね。ネタもそうなかったし・・・・・と苦しい言い訳をしちゃいますが。
 そんなところ、ある方から「全然更新しませんね、西村さんを見習ってください」といった叱咤激励のメールが来たので、情熱がまた燃えてきたかな? といったところです。(しかし編集長の西村氏からは「生きてるか〜?」とか「原稿送れ!」というメールはなかったが(笑))

 ということで古いネタを。
 今年1月の上旬に放送された「ニュースステーション」の「カルト特集」の「元信者座談会」に出たんだが、その話しでも。

 しかし、これ当日の放送中にすでにオウマー掲示板でQちゃんいさんが「今、沢木くんがニュースステーションに出ています」と思いっきり書きこんでたけど、普通いきなりそういうこと書くか〜? まあ身から出たサビとは言え。

 で、座談会、4時間くらいやったんだけど、僕が喋ったところはほとんどカット! 使われたのは、「創」の別冊「ドキュメントオウム真理教」のインタビューで答えたような入信の動機の一部分と「薬物や地獄のビデオを見せて恐怖感を煽る」みたいなことを言ったところだけ。
 何も私じゃなくても言えるようなとこだけがオンエア―されました ハ―――。
 しかも、この言葉も長い文脈の中のしかも94年の教団が暴走していた時の話しなのに、これじゃあ今、現在のことと誤解を与えてしまうではないかっ!
 昔、上祐とかが生番組しか出たくないと言った気持ちがちょっとは解ったかな? 以前のひめちゃんの「やっちゃうかも発言」も案外、長い文脈の中の一部分を使われたのかな? と少し同情。

 まあ、それは良しとして、4時間の座談会で一番喋ったのは、元統一教会の女性でした。しかもマスコミが求める元カルト信者像にピッタシのことばかり言ってたんで、やはり放送でもかなり使われてました。
 だいたいこんな感じかな?

  1. ダミーサークルとかカルチャーセンターと思ってだまされて入った
  2. 中にいる時はマインドコントロールされていた
  3. 家族と牧師の温かい愛によって救われた、今では「青春を返せ!」と思っている
僕の場合
  1. 自分から本を読んで、支部に行った
  2. 確かに、いろんなやり取りの中で、返報性、好意性、一貫性とコミットメント、権威性、希少性などのビリーフシステム変化のテクニックが使われたにしろ、どうしても「信仰の下における主体性の放棄」「共同体の空気による無思考に対する慣れ」「教祖と信徒の共依存」という観点で考えてしまう
  3. 「青春を返せ!」とかは思わない、確かに過去の事を思う時はあるが、それも含めて「青春」と捉えて 今後どう生きていくかというほうが重要。( まあ、でも時々、落ちこみますが・・・)
 ↑(こういうこと書くと、きょんじゃさんから「いいえマインドコントロールなのよっ!」と怒られそうだが。

 ここらへんは、以前から続いている?西村vsきょんじゃの論争、別名、さまなっーーち・井上くん論争にお任せするとして)

 こんなようなことを言ったら、カットされた次第ですハイッ!
 しかもオウムについて語る場合、どうしても仏教・ヨーガの基本的なことも話さなければならず、しかも出てくる単語が「小乗」「大乗」「マハ―ムドラ―」「チャクラ」etc、普通に食卓で見るニュースではマニアックな言葉なんで、そういった事情もカットされた原因でしょう。
 というより僕の話しがただ単におもしろくなかったっからでしょうね。全部「自己の因〜♪」ですか(笑)

 ところで、ケイマ―くんがこんなこと書いてるけど、なんかあったん?

http://keimer.hypermart.net/

 彼は蓮華に送られてたん? どうりで最近(というか去年の3月の完全解脱ライブ以降)見てないと思ったよ。
 しかしケイマ―くん。村岡達子女史が

「記者会見で、蓮華は内鍵だと堂々とうそをついて見せたあなたの姿は、とても悲しかった。」(引用)
と書いてるが、上祐の記者会見での嘘なら君が入信する95年中に判明してたぞ。
 で
「僕に言ったことと、自分がやっていることとのギャップに、あなたは、何の痛みも感じないのか? だとしたら、あまりにも悲しすぎる。裏切りだと思う。」(引用)
 ってこれ、村岡達子女史に限らず、ほとんどのオウム(アレフ)信者に言えることだと思うけど。
 それに
「嘘をつくのが愛か? 嘘をついてでも教団を守るのが、真理の実践か?」(引用)
 って、これ僕が現役の頃からのオウムの常識だよ。ただし教団を守るというより真理を守る、で真理を実践してるのはオウムだけ、よってオウム・教団を守るというレトリックだったけど。

 まあ、詳しいことはわからないけど、何があったの?

「あの日あなたが、私の目を見ていった「愛」とはその程度の物なのか。そして、その程度の愛に私たちは翻弄されてしまったのか。」(引用)
この部分だけ読むと「木曜ゴールデンドラマ! ワインレッドのクルタの聖なる熟女と青年ギタリスト、ステージを超えた禁断の愛!」みたいな感じですが。

 いかん! ふざけすぎた。でもホント元気でいてくれればいいよ! ジョナサンやデニーズが懐かしいですわ!
 まあ、また以前のように話しかけてくれ(というか突っかかってきてくれ)




<資料>
去年のチャットのログより(Thank you ピグモン!)
ケイマー> 沢木いってることと、やってることが全然違う。まさに、滝本君に帰依しているから、思考が似ているんだね!!>沢木 (3/27 02:43:17 JST)
ケイマー> 沢木は所詮カナリアの手先でしかないぞ。>やや (3/27 02:39:05 JST)
ケイマー> 沢木もごちゃごちゃいいながら、滝本に帰依してる。 (3/27 02:16:40JST)
ケイマー> 沢木、だまってろ!! (3/27 02:09:49 JST)
ケイマー> やや姉貴、沢木をこてんぱんにやっつけろ〜〜!! (3/27 02:03:17 JST)
ということで、とりあえず2000年初の沢木 晃でした!




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