到達真智運命魂コース:チッタカ正悟師寄稿
(※9月17日の第2回シヴァ大神祭の際の説法の一部を文章にしたものです)



○サマナに極厳修行の準備が整ってきた

 光音天では、9月19日より集中修行が導入されることになりました。
 新しいコースの名称は、「到達真智運命魂コース」といいます。
 なぜこのコースが導入されることになったかについてお話ししますと、もともとわたし自身、光音天の発足当初から集中修行を行ないたいという希望がありました。しかし、当時マイトレーヤ元正大師から「まだ時期が早い。サマナの皆さんは、外圧などのせいで相当疲弊していて、集中修行に耐えられる状態ではないから、もうしばらく回復させるために、修行の土台固めをさせてください」というお話がありました。そのために、今まで比較的楽なプログラムを提供してきたわけです。
 しかし半年くらい経って、皆さんの修行の土台もだいぶ固まってきたし、ワークに対する集中力も強まってきたようなので、そろそろ時期ではないかと思い、もう一度お伺いをいたしました。すると「ぜひやってください」という話になりました。その際、新しいコースは『到達真智運命魂コース』という名前にしたらどうですか」とおっしゃっていただきました。「これは非常に素晴らしい名前だ」ということで、ありがたくこの名前を頂くことにして、新しいコースのプログラムを作成しました。

○過去に成就者を出した修行プログラム

 具体的な内容は、既に発表したとおりですが、大まかに説明すると、
 ・立位礼拝とムドラーと秘儀瞑想等を組み合わせた総合修行プログラム
 ・ムドラーと秘儀瞑想を繰り返す秘儀瞑想プログラム
 ・詞章、あるいは秘儀瞑想を1日中ひたすら唱える極限記憶修習プログラム
 ・1日中立位礼拝を行なう立位礼拝プログラム
という、四つのプログラムを設定しました。
 このうちの立位礼拝以外のプログラムは、1日3回の究竟が入ってシャヴァアーサナなし、すなわち寝ない修行、横にならない修行です。立位礼拝に関しても、体力を消耗するので1日2時間はシャヴァアーサナの時間を設定しましたが、あとは究竟の瞑想が2回入るだけです。かなり厳しいプログラムかと思いますが、それぞれ過去になされた極厳修行の内容をもとにして、光音天の実情に合った形で作り直して導入しています。
 なぜ四つもコースを作ったかというと、今まで皆さんから「こういうコースを作ってほしい」「こういう修行をしたい」と様々な要望をいただいていました。それらすべてをかなえるのは無理ですから、いっそのこと複数のプログラムを設定して、好きなものを選んでもらったらどうかということで、このような形になりました。
 いずれのコースも、それぞれ同じような内容で成就者を出している極厳修行のプログラムですから、集中して修行するならば必ずや皆さんの体験が深まると思います。

○日々の基礎固めがものをいう

 もちろん、こうした集中修行を効果的に行なうには、基礎がしっかり確立されている必要があります。これらの集中修行自体は、大乗の六つの極限の中の第5番目、禅定の徹底、サマディの徹底に相当します。当然それまでに布施、持戒、忍辱、精進という四つの段階はクリアされていなければなりません。
 布施は、ワーク等の徹底。持戒は、第2回シヴァ大神祭で皆さんが授かった『サマナ戒律』をしっかり守ってほしいと思います。
 忍辱は、戒をしっかり守ったり、あるいはワークを集中的に行なったりする過程で生じる様々な苦しみにしっかり耐えることによって達成されます。
 精進は、ひたすら救済活動に集中し、より多くの魂を済度するために全力を尽くすということです。説法においては、「ワークに集中するということは、これは精進の実践であると、六つの極限の4番目に相当する非常に高度な修行である」と言われています。
 もちろん皆さんに日々課せられている加行や教学も合せてきちんと達成し、これらの土台をしっかりと固める必要があります。その上で、集中修行に入ったなら、速やかに成就することが可能でしょう。
 実際、わたし自身も89年の極厳修行に入った折に短期間でクンダリニー・ヨーガを成就させていただきました。このときは5日間の修行で成就を与えていただきましたが、実際には、成就の体験が生じたのは3日目でした。ですからトータル5日、実質3日で成就させていただいたことになります。
 その前の段階として、非常に厳しいワークを行なっていましたが、それに対して逃げずに自分なりにひたすら集中して取り組んでいました。その結果、そのプロセスにおいて身に付いた集中力や忍耐力などが修行の中にすべて生かされました。
 そしてとにかくひたすら成就したい、頑張りたいという気持ちで5日間修行することができました。

○教団の霊的プロセスが真に復興される

 そのような形で日々の実践を確実に固めるならば、短期間の修行にしっかりと集中して結果を出すことは十分可能です。そして皆さんが修行に取り組み、実際に多くの体験をし、最終的には新たに成就者を出すことができるなら、本当に素晴らしいことです。教団の霊的プロセスが真に復興したということが言えると思います。
 そしてこれがなされない限り、今生の救済は絶対に成功しないのは間違いないでしょう。なぜなら、より多くの成就者、より多くのアラハットを出す以外に、今生の救済はない、と言われているからです。
 ですから、ここにいる皆さん全員が少なくとも成就を果たし、さらにより多くの救済を成功させていくということが実際に体現できないとしたら、今生の救済はあり得ないのです。そういう意味において、本当にこうした修行に集中的に取り組み、そして一つでも多くの体験をなし、一つでも高いヨーガを成就するという意気込みをもって全力で取り組んでいただきたいと思います。
 もちろん「私はまだ土台が固まっていないから、集中修行をしても結果が出るかどうかわからない」という人もいるかもしれません。そういう人は、土台を固めるための一つの契機として、この修行に挑んでいただき、集中力を身に付けたり、カルマを落として自己を浄化したりという形で利用していただければいいと思います。そのために、たとえば5日間のうち1日だけとか2日だけ修行してみたいという方のために“お試し体験コース”も行なおうかと思っています。
 とにかく1人でも多くの方が「到達真智運命魂コース」に参加なさり、極厳修行の醍醐味を味わっていただいて、出家の本懐である成就というものに全力で取り組んでいただきたいと思います。

○大乗の修行者として自己を高めていくプロセス

 「到達真智運命魂コース」という名前の意味合いは、要するに修行に極限で臨むと。その背景には、すべての魂のために自己のすべてを投げ出すという考えがあります。これができない限り、大乗の救済者としての道はないと言えます。
 マイペースの修行というのは、小乗ならいいかもしれませんが、大乗の修行にはならないわけです。ですから、全力で極限で行なう必要があります。
 「到達真智運命魂コース」は、真に大乗の修行者として自己を高めていくためのプロセスである、と認識してほしいと思います。皆さんが本当の意味で進化し、高い成就をなせるかどうか。まさにこのことに、今生の救済を成功させられるかどうかが懸かっていることは間違いありません。
 したがって、皆さんは本当の意味で修行者としての決意を新たにし、全力で修行に取り組んでいただきたいと思います。わたしも、皆さんが少しでも高い経験できるよう全力で指導に当たるつもりです。
 どうか皆さん、ぜひ積極的にこの修行に参加して、一つでも自己の霊的ステージを上げてください。そしてそのことが、自己の利益になるというだけでなく、より多くの衆生を利することになるんだということを、ぜひとも理解していただきたいと思います。