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◆89/4/25 富士山総本部
真理を守るために

 修行に三つの道がある。その第一は、小乗、ヒナヤーナ的な修行だし、第二は、大乗、マハーヤーナ的な修行だし、第三は、タントラ・ヴァジラヤーナ、秘密金剛乗的な修行である。そして、小乗・大乗・真言秘密金剛乗というね、この三つは、下から順に激しくなっていく。
 この世というものは、末法の相を呈している。わたしの弟子である君たちは、もう十二時を過ぎたから昨日ということになるけども、昨日、わたしと一緒に、ね、都庁、そして文化庁へと行った。そこで、社会的に一応地位の保証きれている役人の、ね、言葉、あるいは姿勢、ね、これを見て何を感じただろうか。どうだ。
 この、ね、現象界、これは、真理の時代、つまり正法の時代だと感じただろうか。それとも、教えがきちんと残っていて、ね、ある程度みんな教えの実践を行なっているという像法の時代と感じただろうか。それとも法は廃れ、ね、凡夫・外道は、一切、真理を行なおうとしないという末法の、ね、世だと感じただろうか。どうだ。
(一同)末法です!
(尊師)ということは、正法・像法・末法という三つのね、法の移り変わりの中で、あなた方が成就し、済度するためにに、ね、考えなければならない点、正法の時代と、末法の時代、どちらの方が真理は広めやすいと思うか。どうだ。
(一同)正法です。
(尊師)ではね、ここに一人の、ね、辟支仏の修行者がいて、ね、ここに一人の、ね、多聞の修行者がいて、ね、そしてこの末法の世を救いたいと考えたと。救うことができると思うかできないと思うか、どうだ。辟支という意味わかるかな。独覚だ、独覚。つまり小乗の悟りのことを表わしてるわけだけどね、どうだ。できないよね。だとしたら、救済を考えるならばね、すべてのね、シッシャすべてが、その道を歩くことは無理だけども、少なくとも一部の人間はどうだ、タントラ・ヴァジラヤーナの道を歩かなければ、真理の流布はできないと思わないか。どうだ。
(一同)はい!
(尊師)そして今日、わたしは、タントラの教えにのっとって、ね、彼らと会い、交渉した。君たちは今日、わたしの話し方というものが理解できたよね、どうだ。
(一同)はい!
(尊師)そして、単に、ね、今の役所の方々は、権力というものに屈していると。どうだこれは。
(一同)はい!
(尊師)では君たちに聞こう。もし真理がだ、権力につぶされるような事態になるとするならば、君たちはどうするか。どうだ。これは、いろいろ意見があるだろう。ね。君たちの、じゃ、三つに分けよう。まず、真理のために闘うという一つの意見と。そして、ね、そういうものから逃げるという意見と。それから真理を捨て去って、その世の中に迎合するという三つだ。どうだ。じゃ、まず闘うという人はどれぐらいいるか。じゃ返事をしてごらん、闘うという人。
(一同)はい!
(尊師)では、逃げるという人はどうだ。
(一同)……。
(尊師)一人もいないのか。では、もうつぶされたんだから現世へ帰って、現世にまみれるという人はどうだ。
(一同)……。
(尊師)うん。だとするならばだ、もっともっと、ね、君たちは自覚を持たなければならない。何に対する自覚だと。自分は今生で、解脱・悟りを目指すんだと。ね、そして、もし真理を、ね、阻害するものがあるならば、それは打ち破っていかなければならないと。そのためには、自己を律し、そして与えられたワークに励み、ね、それだけではなく、絶えず、ね、真理というものを意識し続けると。ね。
 そして最も早い道で成就をすると。もし君たち一人一人がね、それができるならば、わたしは日本そのものがオウム真理教と変わる日は近いんじゃないかと、日本そのものが、ね、仏陀の国に変わるときというのは近いんじゃないかと、そう確信しています。
 今日、ね、昨日一日行なわれたことをもう一度顧み、なぜグルはあのときああいう話し方をしたのかと、なぜグルはあのとき、ああいう強い言葉を使ったのかと、なぜグルはあのとき、柔らかい言葉を使ったのかということをもう一度思い浮かべ、そして、相手の表情、あるいは反応を考えながら復習しなさい。それがね、君たちが三番目に通過しなければならないマハームドラーの成就と大いに関係のあることだと理解した上でやりなさい。いいね。
(一同)はい!
(尊師)もう一度確認する。今の世は、今日君たちが見た、昨日君たちが見たように末法だ。そして末法に、ね、真理の灯明を照らし、正法の時代にすることは難しい。しかしわたしたちは、正法の時代を作り上げるために、ね、生まれてきてるんだ。それをよく理解し、実践しよう。いいね。
(一同)はい!
(尊師)はい、今日はもうみんなも疲れてるから、ね、講話はこの程度にします。
 さあ、タントラの修行者になれるように、全力で頑張ろう。