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◆89/2/3 富士山総本部
マース君の転生/修行者としてのプライド

 昨日ね、かわいがっていた猫が亡くなりました。で、まあ彼の名前はマース君といって、雄猫なんだけどもね、彼の病名は猫白血病といって、だいたい発病したら一カ月ぐらいで亡くなるということをE君に聞いてたわけだけど、ま、一年半ぐらいのその延命をしたのちに亡くなりました。
 で、今日なぜね、みんなにこういう話をしてるかというと、カルマの理論について少し話したいと考えて、こういう話をしてるんだね。
 まあ、マース君は、前生のある生でわたしの子供だったと。しかし、無智のために真理を実践しなかったわけだね。で、何生かののちにわたしの縁の深い猫として転生したと。で、当然、わたしは猫に対しても殺生させないように、あるいは偸盗・邪淫をなさないように、そして、できるだけ高い世界のイニシエーションはないかということで、ま、結局彼の環境というのは毎日「アストラルへの旅」を聞きながら、妻のサニー君と一緒に生活をしていたと。
 そして、実は昨日ね、ちょっと用事があって東京に行く予定があったわけだけども、それがどうも朝から行きたくなくて、「今日はわたしは行かないよ」って話をしてて、で、まずその第一の原因が、わたしが今使っているセンチュリーという車のオイル漏れがあったということ。それからしばらくして、長女の美和がね、マース君の状態がおかしいといって連れてきたわけだけど、もうそのときには息を引き取る数十分前だね。で、最後はポワをして第一天界へ生まれ変わったわけだけども。ただね、彼のカルマそのものは、阿修羅に生まれ変わるカルマだったんだね、次の生は。どういうことかというと、ずっと抱いてあげて状態を見てたわけだけとも、そのマニプーラからスーッと、このヴィシュッダまでね、道が生じてたわけだね。
 で、わたしの経験では、現代人というのは逆にアナハタからスーッと下がっていくわけだよ。ね。ムーラダーラは何の世界と関係があったかな。そして、スヴァディスターナ・チァクラは、マニプーラ・チァクラは、----でしよ。
 だからマース君の固定されたチァクラはマニプーラだったわけだよ。そしてその固定されたマニプーラからスーッとヴィシュッダまでね、道が開けて、そこでゴクっと固定されたわけだね。で、これじゃまずいからといって、ポワを決定した瞬間にね、マース君の心臓が弱くなって、そして止まって、パーッと明るくなってね、「ああ、クリアライトに入ったな」と。そこで一気にポワだね。
 そして、第一天界の四天王天、持国天に転生させたわけだけども、結局、猫が動物のカルマを落とすのに何年ぐらいかかったかと。しかも最もいい環境で、悪業を全く積まない環境で何年ぐらいかかってるかというと、ちょうどねマース君は、ウマー・パールヴァティー・アーチァリーと同じ年齢だから、今五歳なんだね。だから人間の年代でいったら五年かかってるわけだよ。その五年のうちに、----まあ若干の悪業は積んだだろうけど、ほとんどは屋根の上で生活をしてるか、今の四階で生活をしてるかね、どちらかだったわけだから、星根の上というのは以前、わたしの住んでいた家の屋根で生活してたわけだね。だからほとんど悪業を積んでないと。そして、悪業を積まないでいて、そして、彼はすごく面倒見のいい猫でね、子供と遊んであげるというか、子供の面倒をよく見てたというかね、そういう功徳を積んでいながら、やはり五年はかかってるわけだね。それで当然、わたしに何回も何回も抱かれてるわけだから、あるいはその子供たちの強いエネルギーを受けてるわけだから、条件としてはいいにかかわらず、五年かかって人間、阿修羅と二つの世界を駆け上がったと。
 そうするとだいたい人間が神々に生まれ変わるためには、徹底的な禁欲、あるいは徹底的な正しい生き方を行なって、何年ぐらいで転生できるかわかるよね、どうだ。自力でなすためには、各種のイニシエーションを受けながらだいたい五年ぐらいで天界へ至ることができると。もっと苦行をなすならば、つまり悪業を落とすプロセスを歩くならば、その期間が短縮されると。そして、第一天界より第二天界へ転生することは難しいと。第二天界より第三天界へ転生することは難しいと。ね、もちろん、菩薩の集っている、第四天界、税史多天に転生することはもっと難しいと。ね。
 あるいは楽変化天、他化自在天へ転生することはもっと難しいということになるわけだね。そしてそのすべてを超越して解脱することはもっと難しいと。ね。
 わたしはね、今回マース君の死によって確証を得たね。何が確証を得たかと。やはり、生き物というものは、このちょうど中央管よりも少し前にある、管を通って上昇するんだと、あるいは下降するんだと。そしてそれは、きちんとカルマの理論にのっとって、下降したり上昇したりするんだと。そして、そのカルマの理論の前には、すべてのいかなる喜びも、楽しみも、あるいはいかなる楽しみと思われる幻影も、すべてが無意味であると。ね。
 まあ、この二匹の猫というのは、こちらへ来て二匹だけの生活をさせ、人問とほとんど接させてはいなかったわけだけど、それによって、----逆に一種の苦行だね。静かに息を引き取ったほんとに。スーッと、ちようど、わたしの経典に書かれている、火から風に入るプロセスから、風から空に入るプロセスあるよね。呼吸が少しせわしくなってきて、----知ってるかな、みんな。そしてスッと止まると。そして、スーッとそのままクリアライトに入っていくと。
 そのプロセスをたどって彼は転生したわけだね。よってだ。君たちも、もっともっとカルマの理論を理解しなければいけないし、カルマの理論を実践しなければいけないし、そしてカルマの公式というものに当てはめて、この現象界を見てほしい。そして、できるだけ高い世界へ生まれ変わると。もちろん成就してほしい。もちろん最終解脱をしてほしい。
 この現世は殺生、偸盗、邪淫、それから嘘、それから意味のない言葉、悪口、それから仲たがいさせる言葉、あるいは心には貪りを生じさせ、心に怒りを生じさせ、心を無智にしていく、この現象界を君たちはきちんと、貪りを離れ、無智を離れ、そして嫌悪を離れ、そして、正しく和合させる言葉を語り、それから他を誉め称える言葉を語り、他の功徳を誉め称える言葉を語り、他のいいカルマを誉め称える言葉を語り、そして必要のない言業を語らないと。
 絶えず必要のある言葉、意味のある言葉を語り、嘘をつかず、そしてできるだけ清らかな生活を行ない、施し、真理に対して徹底的な施しを行ない、布施を行ない、奉仕を行ない、そして生き物たちを慈しむと。その実践をしてほしい。そして君たちがそれをなすことによって、君たちは間違いなく、少なくとも天界へ生まれ変わると。そして、この中の多くの人はきちんとした修行によって成就し、最終の解脱へと向かっていくだろう。いいね。
(一同)はい。
 そして君たちは、プライドを持たなければならない。本来プライドというものは引っかかりだといわれてるけど、もし、修行者が修行者のプライドを持たなかったならば、「わたしは修行者である」と、「わたしは真の修行者を目指しているんだ」と。「凡夫・外道とは違う」と。「本質的に、凡夫・外道と喜ぶ場所が違う」と。ね。もし、それを君たちが絶えず意識するならば、君たちは必ずや成就・解脱を行なうだろう。
 近ごろシッシャを見ててわたしは思うんだね。わたしがよく接してたころのシッシャたちと違ってプライドがなくなったなと。プライドとは何かというと、「なんでみんな現世的なアホみたいな生活をするんやろうか」と。ね。
「真の生活は、ね、今わたしたちの行なってる生活である」と。「わたしたちの苦悩というものは、現世で苦しんでいる人たちの苦悩の、何分の一、何十分の一にすぎないんだ」と。あるいは何百分の一何千分の一にすぎないんだと。ね。
「なんでその苦の多い世界に凡夫・外道は埋没し、そして、瞬間的な喜びのために、瞬間的な楽しみのために、生きるんだろうか」と。ね。その背景にあるものは無智であると。
 「わたしたちは素晴らしいカルマの持ち主である」と。ね。そして、「わたしたちは、自己の喜び、自己のそういうカルマを落とす環境だけではなくて、それが他に大きな、偉大なる、素晴らしい影響があることを知っている」と。ね。----以前の人たちはそう考えていた。だから、シッシャをやめる人もほとんどいなかったね。今はというと、だいたい月に十人近くの人がポロポロと落ちてしまうね。これは自覚がないからだね。そして今、自分たちのなしていることが救済に役立っているんだと。自己のカルマの浄化に役立ってるんだっていうことが理解できないからだね。
 そのためには、それを理解するためにはどうしたらいいかというと、----これは大師もそうだし、あるいは先輩もそうだけど----もっと、他を誉め称えてあげると。もっと他を励ましてあげると。ね。それからもっと、真理の話をすると。意味のない、くだらない、下劣な話をするんじゃなくて、真理の話をしてあげると。これが真理なんだよと。ね。わたしは麻原にこう聞いたんだよと。経典にはこう載っているんだよと。そうすることによって君たちは、今自分たちの生きている環境がいかに素晴らしいものであるか、そして、シッシャの中でカルマの悪い人が苦しんでいる、その状況がいかに哀れであるか、いかに無智であるかがわかり、その人たちに本当の意昧での愛の手というものを差し伸べてあげることができるんじゃないかな、どうだ。
 もっとお互いに、お互いの要素を見、励まし合おう。
(一同)はい。
 ね。よし、では今日の説法はこれで終ります。