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◆93/11/12亀戸道場(参入の儀式の後)
真理勝者のイニシエーション----地球規模のポワに向けて

 タントラ・ヴァジラヤーナのイニシエーションには、三つのかたちのイニシエーションがある。その第一は、真理勝者のイニシエーションであり、第二は形状界のイニシエーションであり、そして、第三は口頭伝授である。
 この「形状界のイニシエーション」というのは、例えば皆さんがプルシャの授与を受けるとか、あるいは解脱マンダラをもらうとか、あるいはグヤサマジャの形状をイメージされるとか、こういうものが、「形状界のイニシエーション」ということができると。
 そして、「口頭伝授」は皆さんもよく知ってのとおり、例えば小乗のツァンダリー・大乗のツァンダリー等の、言葉によって、その言葉を皆さんが耳で聞き、そして、それを実践することにより解脱へ至ると。
 そして、もう一つのイニシエーションは、これは非形状界のイニシエーション、つまりコーザルのイニシエーションである「真理勝者のイニシエーション」である。この真理勝者のイニシエーションとは、つまり仏陀が発する法身・ダルマカーヤから、ダイレクトに自分自身の真我がそのデータを受け、そして変容するというイニシエーションである。
 今回研究されているイニシエーションは、まさに、この形のない、しかし、そのデータを受けるだけで仏陀の境地へと、あるいは阿羅漢への境地へと到達するイニシエーション、ということができる。今まあ、その実験段階にあり、例えば、A、M、Uという三人は、----あ、あとmがいるかな----四人は、このイニシエーションの基本的なものを約三十六時間受けたと。そして、これらのイニシエーションの本質というものは、まさに、グルと完全に同化する道ということができる。
 で、このイニシエーションの開発は、何のために行なわれてるかというと、一つには、わたしの、一九八○年代の最後の予言である「三万人の成就者を出す」ために、研究・開発されているイニシエーションである、ということができる
 もともと、三万人の成就者がこの地上に誕生するかどうかというのは、地球規模のポワと関係している。つまり、一人の成就者の発するエネルギー、このエネルギーが、例えば一万人に対して、あるいは十万人に対して影響を与えることができるとするならば、それにより、例えば、その空間にいる人たちの意識が一気に変容すると。変容するというのは、低い次元から高い次元へ至ると。それを達成するためには、まあわたしの一九八〇年代のの瞑想では三万人必要であると。つまり、完全に煩悩を滅尽した魂、そして、欲をいうならば、それに四無量心のデータがしっかりと乗っている意識状態の魂が三万人いるならば、この地上は地上楽園へと変わると。これがもともと、わたしがこの人間界に生を受けた理由である。
 そしてそれを達成するために、オウム真理教では今までいろいろなイニシエーションを研究してきた。それは元素を使ったイニシエーションであったり、あるいは先程述べた口----であったり、あるいは形状を利用したイニシエーションであったり、であると。
 そして、ダイレクトにそのデータを与えるものとしては、例えばアストラル・テレポーターがあるわけだが、このアストラル・テレポーターの場合、心がダイレクトに移入されるのではなく、心から現われた言葉・マントラというものが、いったんデータとして蓄積され、その蓄積されたデータを移入するというか。つまりこれは、先程述べた法身のイニシエーション、真理勝者のイニシエーションでは、まだない。完成されてないことになると。
 しかし、もし完全に「思い」というものが移入されることができるならば、----例えば例を挙げるならば「五下分結」というものがある。これは、有身謬見・疑念・戒誓のとらわれ・愛著、そして害心であるが、この有身謬見に対しての瞑想プロセスがすべてデータとして魂に移入されたり、あるいは疑念・戒誓取・愛著・害心の取り払い方がすべてデータとして移入されるとするならば、当然移入された魂は、そこで五下分結を完全に捨断することにより形状界へ至る魂ということになるだろう。そしてこれを可能とするイニシエーション、これこそが先程述べた真理勝者のイニシエーションである。
 そして、まあ実験段階にいろいろあるわけだが、かなり、目的とした結果が出てきている、ということができると。そしてこれは、まあこの中には、ロシアにわたしと一緒に行かれた方も多いだろうが、しっかりとガンマ波やべータ波からアルファ波、そしてシータ波、デルタ波へと移行し、そして山のない状態へと移行するというプロセスを歩くことも確認されている。したがってこれは、完全なる阿羅漢の道であるということができる。
 実はこれらの内容について、今月の、----そうだね、だいたい二十日ぐらいに、「ボーディサットヴァ・スートラ」として、ひさびさにねたしの書き下ろしの書籍を出したいと考えていますから、よく読んでください。
 この人間の世界というものは、地獄・動物・低級霊域、そして人間という、下位から数えて四つ目の世界であると。四つ目の世界のエネルギーというものは、一定であると。一定であるとは何かというと、例えば邪がはびこれば、当然それに反して聖も強くなると。逆に、邪が弱まれば、それに反して聖も弱まると。したがって、今このカーリー・ユーガの時代、つまり邪多き時代においては、逆の言い方をすれば最も激しいイニシエーションによって最も急激に霊的進化、精神的進化を遂げることがわたしたちはできるのである。
 そして、これについては、ティローパもナーローパに対して予言していると。つまり、今の時代に王権を賦与された魂が現われ、そして魂を救済すると。----まあこれについては、チベットの秘儀に属する経典があるわけだが、その経典の今翻訳を急いでいて、その中の一部としてそれが紹介されている。したがって皆さんは、逆にこの煩悩多き時代、目から入る情報、耳から入る情報、あるいは嗅覚・味覚・触覚から入る情報に惑わされないように、----といっても惑わされるだろうから、それはできるだけ最小限に抑え、そして早く修行を進めると同時に、しっかりとした瞑想の手ほどきを受け、そして高い世界へと至ってもらいたいものである。
 この参入の儀式のイニシエーションもそうである。今日この参入の儀式のイニシエーションを受けた人は、必ず未来際において、阿羅漢とし、そして真理勝者になる道を歩き出したんだ、ということができる。したがって、その自覚をしっかりと持つべきである。つまり、今までのけがれた自分自身の人生ではなく、確実に聖者として、真理の御魂として、魂としての人生を、今日これからわたしは歩くんだと、そしてすべての魂を高い世界へ引き上げるためにポワするぞ、という意識を持ってもらいたいものである。
 わたしたちが他の魂と違うところは何かといったら、それはわたしたちは、よくいろいろなことを認識している、ということである。例えば、凡夫・外道というものは、死をあまり認識しない。そして、現世の利益に追い回されると。現世の利益を追い回すことは、確かに一時的に幸福を与えてくれるかもしれない。しかし、そんなものは結局死を前にすれば、何の価値もないと。では、なぜ何の価値もないものに対して凡夫や外道は一生懸命心を向けるのかと。それは徳がないからであると。つまり本当に、真理の教えを理解し、そして実践するならば、その徳により、あるいは善行の偉大な果報により、わたしたちはこの世の目的というものは楽々達成できるはずである。そしてそれのみならず、多くのことを認識し、理解することができるはずである。そして例えば、わたしたちは死ぬものであるという、普通考えるならばごく当たり前のことをしっかりと理解できるはずである。この、ごく当たり前のことを理解するということは、非常に大切である。では何が大切なのかと。それは、深く理解すればするほど、それだけ対象に対する準備を怠らないからである。
 そして、真理勝者いうものは、わたしたちがもしこの目を閉じ、耳を閉じ、そして鼻や口、感覚のすべての門を閉じるならば、別のわたしたちが現わねるんだよと。そのわたしたちは、意識の鮮明度により、この人間世界より高い世界の、いろいろな神々の世界を経験できるんだよと、いうことを教えてくれるのである。そしてこの、神々の世界の最高点、超越童子天----アカニシタ天だね----これを超越した段階でわたしたちは、非形状界、つまりそこには空間しかない世界を経験する。その空間の広がりといったら、----そうだね、非常に表現しづらいわけだけども----完全なるその肉体を超越した意識だけの世界、この世界をもしあなた方がしっかり経験できるようになったならば、あなた方は、魂の本質というものをよく理解できるはずである。それをわたしはこれから九四年にかけて、いろいろなかたちで与えたいと思う。
 しっかり修行しよう。いいね。