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◆93/11/15 亀戸道場(参入の儀式の後)
大乗の四つのステージ----抑圧・エゴ・大我・寂静

 今日は、毒ガスと、それから脳波の実験で体調を壊し、昨日から今日にかけて、体温が八度七分から八度ぐらいを前後している。まあ、二十四時間セミナーがあったんで、ずっと杉並道場にいて、ちょっと声の出その他が悪いかもしれない。が、それについては、まず、ご了承していただきたいと思います。
 皆さんがオウム真理教に入会し、そして、参入の儀式を受けて入信したと。これは大変素晴らしいことである、ということができます。もともとビデオ教学というものは、オウム真理教の今までの活動というものを皆さんに知ってもらい、そして、信を得ていただき、「さあ、これから本当にタントラ・ヴァジラヤーナの実践をしてもらうぞ」と、そして、「大乗の実践をしていただくぞ」という意味合いでの参入の儀式である。つまりこの参入の儀式を受けてはじめて、シヴァ大神・すべての真理勝者方の祝福が受けられるということになる。では、その祝福とは一体どういうものであろうか。
 今までにわかった脳波に対する研究の一部を紹介すると、例えば、動物的要素の強い魂に対して恋をしたり、あるいはその人に帰依の実践を行なった場合、その魂も同じように動物的な波形になると。この「動物的な波形」というのは、ベータ波とかガンマ波とかいわれる通常の思考、つまり、一般の凡夫の状態ということができる。逆に、聖者に対して、例えば愛情欲求を持ったり、あるいは帰依をしたり、----ここで言う「帰依」と愛情欲求が、なぜ同じ俎上に上げられるのかということにまず検討しなきゃならないわけだが、それは要するに、心の働く、心の向かうところ、という意味において同じであると考えてほしい----そのような状態になったとき、逆に脳波はアルファ波、あるいはデルタ波、あるいはシータ波といったような、俗にいうところの高僧あるいは一般の瞑想家の状態に至るということが判明しました。
 ということは、あなた方が参入の儀式を受け、それからグルに対して帰依を培うということは、----わたしの脳波というのは、普通の人の脳波と違い、脳死の状態、つまり、脳がほとんど活動していない状態である、ということが脳波測定波によってはっきりしてるわけですが----要するに、そのようなはずであると。この状態を得ることができるということは、あなた方がこれから聖なる流れに入り、そして、最高の、仏教でいうところのニルヴァーナに至る道をやっと歩き出すことができたことを表わしている。したがって、この参入の儀式というものは、一つのきっかけ、つまり「門」である、ということができる。
 では、門であるこの門に入った場合、次は何を実践すればいいのかと。それは先程述べたとおり、できるだけ高い魂との縁をあなた方の周りの人と結びつけることにより、あなた方の周りの空間をあなた方の空間にしてしまう作業をする必要がある、ということである。これはどういうことかというと、例えば自分だけ神聖だとした場合、そのエネルギーのギャップというものは非常に大きい。これは東京本部の成就者何名かにも聞いたことがあるんだが----つまり在家の成就者ね、何名かに聞いたことがあるんだが、非常にエネルギーのギャップを感じるという。そしてそれは当然である。というのは、周りの人は、一般的に凡夫の思考をしていると。自分は、何だかんだいいながらやはり瞑想家の状態にあると。ということはそれだけ粗雑な波を絶えず受けているわけだから、ギャップが激しいことは事実だろう。だとするならば選択は二つしかないと。その選択肢の一つは、そういう世界から離れ、遠離し、離貪し、そして解脱へ向かう道を選ぶのか、あるいは周り全体をその状況へ持っていくように努力するのかの二つである。
 これはどちらの道も崇高ということができる。なぜならば、解脱したのち、当然現世へカムバックし、そして衆生を済度する役割を担うわけだから、先に到達するか、あるいは自分のステージを上げながら周りを一緒に引き上げていくか、の二つの道が存在するということができるだろう。
 この実践を行なうことにより、自分自身のステージを安定させるだけではなく、絶えず法則の記憶修習----ここでいう「法則」とは、わたしの教え、あるいはシヴァ大神・すべての真理勝者方の教えを指すわけだが----それを記憶修習し、そして当然その実践を行なうことにより、その本体である、例えばグルや、真理勝者や、あるいはシヴァ大神をしっかりと観想することができるようになると。ここでいう「観想」とは、単にイメージではなく、「思う」ということも観想に入るのである。そうすることにより、自分自身の脳波は徐々に徐々にフラッシュ状態、つまり一切の刺激を受けない状態、寂静の状態へと至るのである。
 もともと、後期密教においては大乗に四つのステージを設けた。この四つのステージとは何かというと、まず一番目は抑圧された凡夫の状態。二番目は、自己を表現することができるようになったエゴの状態。三番目は、すべての魂のために生きるという大宇宙の法則に目覚めた大我の状態。そして一切の刺激から解放された寂静の状態である。この、抑圧・エゴ・大我・寂静という四つの段階を、必ず大乗の修行者は歩くことになる。
 したがって奮闘してほしい。時はあまりない。あなた方の個人のポテンシャル、個人の能力を限界まで表現するならば、必ずや救済は成功するはずである。
(一同)はい!
 もう一度言うが、今ここにいるグルの、例えば脳波というものは、日本でおそらくただ一人だろう。そのグルのもとであなた方は真理の法則を実践できるということは----つまり、寂静の境地に入っているグル、このグルのもとであなた方が真理の法則を実践できるということは、あなた方がいかに素晴らしい魂であるのか、またこの日本にあなた方が生まれたということは、ただ単にその寂静の境地を味わうだけではなく、別の意味があるんだ、つまり衆生を済度するかなめの魂として、この日本に生まれてきたんだということを再認識していただきたいと思います。いいね。
(一同)はい!
 しっかり頑張ろう。