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◆91/12/1
阿蘇(五大エレメントのイニシエーション後)
五下分結と五上分結の捨断

 君たちが実践しなければならない捨断の項目、それは原則的に十個存在している。その原則的な十個とは何かというと、それは俗にいわれる五下分結、そして五上分結である。この五下分結は、特に下の三つ、これを捨断することにより、三悪趣へ生まれ変わらないといわれている。
 ではその、五下分結の、まず一番に捨断しなければいけないもの、これは何であろうかと。これは身に対するとらわれである。そして、この身が生じたときにわたしたちの生命は生じ、この身がなくなったときに、わたしたちの生命は終わるんだというその心の状態を捨断し、そして君たちが生きている間に、この身から意識を自在に切り離すことができるようになったならば、まず完全なる地獄の捨断は生じたといってよろしい。
 では、第二番目の動物への発生、これを捨断する方法は何であろうかと。これは疑念に対するとらわれであると。もしこの疑念に対するとらわれを捨断するならば、君たちは、動物界へ転生することはない。
 では、このときにどのように考えればいいのかと。ここに、真理の法則があると、そして、この真理の法則を実践したとしてわたしたちはどうなるのだろうかと、あるいは実践しなかったとしてどうなるのだろうかと、ね。わたしたちはこの身にとらわれ、意識と身が同じであるというこの状態から抜けださない限り、他の世界を経験することはできない。したがって、真理の実践により、その経験ができるとするならば、やらないよりやる方がましだ、ではなく、やるしかないんだ、という結論に到達できる。
 なぜならば、すべてを知って初めて、それに対する世界の扉を開くことができるからである。そしてそれは、君たちの今、実践している真理しかない。そういう意味において、君たちが実践している法、あるいはダルマ、サッチャ、真理について否定することなく、ひたすらその実践を行ない、その教えを自分の内側に体得する、この努力をする。これは智慧ある者の態度だと言える。そして君たちに智慧が生じたとき、第二番目の動物の発生が捨断されるのである。
 では、第三番目、低級霊域とも、あるいは餓鬼ともいわれるこの世界へ転生しないためにはどうしたらいいのかと。これは霊的な訓練を、貪りのために行なってはいけないということなのである。では、霊的な訓練を貪りのために行なわないとは何かと。
 つまり、この現世における顧望を成就させるために、例えば修行するならば、その人は霊的経験と貪りと両方増大させることになる。この、現世における願望を達成させる方法が、要するに邪道である戒律と、それから、邪道である誓い・祈りなのである。このようなものをしっかりと捨断することにより、あなた方は第三番目の低級霊域、霊界での餓鬼としての転生を免れることとなる。
 では、第四番目に捨断しなければならないもの、これは何であろうかと。これは、性的興奮であると。性的憤激であると。ではなぜ、性的興奮、性的憤激を捨断しなければならないのかと。これは君たちもよく知ってのとおり、人間界へ転生するとき、普通のパターンでは、必ずその性的興奮をヴィジョンで見、そこへ飛び込み、そして人間として転生する。ということは性的興奮がなければそのヴィジョンが現われても、それを捨断することができるのである。
 では、第五番目に捨断しなければならないもの、これは何であろうかと。これは、害心である。これは意識堕落天の世界が闘争の世界であることを理解したならば、この害心、他と戦おうとする気持ち、この他と戦おうとする気持ちが意識堕落天へ転生させるんだということが、よく理解できるはずである。よって、この害心を捨断することにより、意識堕落天からの転生を免れることができる。
 では、である。君たちが神聖世界へ入った場合、そこで意識が固定してしまったならば、どうなるだろうかと。これは当然、有限の間、享楽を味わい、そしてまた落ちることになる。よって、形状に対するとらわれを捨断しなければならない。これが、上分結の第一にくる形状に対するとらわれの捨断である。
 では、君たちがもし、非形状に対してとらわれたならば、どうなるだろうか。これは、無色界へと転生することになる。非形状界へと転生することになる。よって、非形状に対するとらわれも捨断すべきである。
 では、君たちが慢についてとらわれたら、どうだろうかと。君たちが慢についてとらわれたならば、君たちは最終地点の壁を破ることができない。よって、慢を捨断しなければならない。
 では、君たちが憤激・興奮----つまり、「これが絶対の真理である、よって相手を潰そう。」とかね、「これは正義なんだから、それを貫徹しなければならない。」というふうな意識をもったらどうであろうかと。これは上分結の最後から二番目、上から二番目の世界へ転生することになる。しかし、この世界も有限である。そして正義というものは世界の構造により、世界の流れにより変わってくる。よって、これも捨断しなければならない。
 では、君たちが、今自分が経験していることがすべてだと考えたらどうだろうか。これは、それより高い経験についての捨断をまねくことになる。つまり、非神秘力を捨断すること、これが君たちが最終的になさなければならないことである。
 そしてこの、十の捨断の目的については、あらゆる角度で説法がなされているはずだから、それをしっかりと実践するようにしなさい。いいね。
(一同)はい。
 はい、では終わりましょう。
 特別に質問があれば受けるけど、ないか? いらぬ質問ではなく、特別な質問はないか? 経典を読む、書籍を読むことによって、解決する質問だったら問題ないが、そうじゃない質問があったら受けるけど、ないな?
 はい、では、しっかり頑張んなさい。