マイトレーヤ元正大師の特別寄稿

第15回 緊急報告!肝臓と腎臓の弱りに気をつけよう
修行の土台は超健康体。


 教団に復帰して以来、サマナの邪悪心の問題とか、人間関係の問題とか、精神面の不安定さについての話を良く聞きました。私は、この寄稿シリーズの初回で述べたように、ワーク偏重で、修行や教学などの内面の充実が遅れていると書きましたが、最近、問題はそれだけではないと考えるようになったので、皆さんにお知らせしたいと思います。

 それは、体の健康に関することです。
 健康状態は、心の状態に密接に関係しています。
 今回は、体の中でも、重要な、肝臓、腎臓、心臓についてお話しします。

 これらの臓器は、体の中でも特に重要で、重要と言う意味の「かんじん」は、肝腎とも肝心とも書きます。ヨーガのチァクラの理論では、スヴァディスターナ、スーリヤ、アナハタに対応しています。

 そして、残念ながら、生活健康部、健康増進班の健康チェックによると、多くのサマナに関して、肝臓、腎臓の弱りを示す症状が出ており、人によっては心臓にも影響が出ているようです。

 先日のラッキタ・ジェッターさんの事故は、直接の原因は温熱中の溺死ですが、その根本原因がやはり、これらの内臓の弱りが原因ではないかと思われます。彼女は、足にむくみが出ており、これによって、心臓、肝臓、腎臓の弱りが推測されています。

 生活健康部によると、およそ350人のサマナを対象にした調査で、肝機能低下の症状が発見されたのは、199人に上るそうです。これは、肝機能低下のみが原因である症状が発見されたのではなく、他の問題が原因である可能性もありますから、199人全員が肝機能低下であるということではありません。とはいえ、やはり、かなりの数字であることは明らかです。

 ともかく、肝機能低下の症状としたのは、以下の通りだそうです。


 熱がある、体がだるい、気力がない、疲れやすい、頭痛、目が黄色い、咳、痰、かゆみ、吐き気,おう吐、右肋骨の下が腫れ気味で重い、食欲不振、皮膚の色が黄色っぽい

 以上のように、ごく一般的な体調不良の症状も含まれていますから、皆が肝機能低下な訳ではありません。

 また、中国医学に詳しいH師によると、中医学で定義されている腎臓系には、西洋医学で定義されている腎臓の他に、泌尿生殖器系すべてとホルモン分泌系も含まれており、何よりも根源的な生命エネルギーと対応していて、肝臓系には、西洋医学で定義されている肝臓の他に、神経系や筋肉系などの人間の動き(動力)を司る機能と対応しているそうです。

 そして、肝臓が悪いと、首筋がこる、脇のあたりに痛み、朝起きれない、(朝に)力が入らない、自律神経バランスが崩れている(肝臓は自律神経系と関連)、怒りっぽい、熱が発生しやすい、関節が曲がりにくい(リュウマチなど)、目が疲れやすい(腎臓の機能低下も同じ)ことがあるそうです。

 肝臓が悪いと、たいてい腎臓も悪いそうです。これは、中国医学の五行理論であり、それによると、水が木を生じさせ、木が火を生じさせるそうです。すなわち、水(生命エネルギー、腎臓に関係)が、木(筋肉運動、肝臓に関係)を生じさせ、そして、木が火(血液循環及びその結果としての熱、心臓に関係)を生じさせるという理論です。ついでにいうと、金(気、肺臓に関係)が水を生じさせるそうです。

 腎臓が悪いと、疲れやすい、集中力の欠如、冷え性(下半身)、横になっていないといられない、座法を組んでも背中が曲がる、尿が近くなる、歯も弱くなる、目が疲れやすい、耳が聞こえにくい、腰、膝が痛む、顔がむくむ、白内障などの視力障害、昼夜が逆転する
などがあるそうです。

 肝臓について、朝起きれなくなるのは、肝臓が朝に働くからです。肝臓は筋肉に関係するため、アーサナ、経行をするのがよいのですが、特に、朝やると効果的なのはこのためです。筋肉の中でも、肝臓は大腿部の運動に関係するため、運動の中でも、歩くのが良いということになります。 



食事では、腐った物、防腐剤の入った物は、肝臓に影響が出るそうです。肝臓は、その機能として、解毒作用があり、毒素を分解する訳ですから、多くの毒素を摂取すれば、それだけ負担がかかるということになります。もちろん、肝臓すなわちスーリヤ・チァクラが開発された、高い成就者なら、毒を取ってもということになりますが、一般のサマナの場合は、注意しなくてはならないでしょう。

 気になるのが、配付されたプラーナパワーの一部ですが、その成分の一部が変質し、アルコール類のような毒性を持つ恐れのある物質が発生し、焼いて揮発させるように試みたとは言え、なお体に悪影響をもたらした恐れがあります。この類の物質は、肝臓に負担をかける物であると思われます。

 これは、去年の末から全サマナに配布されました。においと、食べたときに口がびりびりする経験が皆さんにもあったと思います。一部のサマナによると、焼いた後もそうだったそうです。

 そこで、3月に入ってから、一部のプラーナパワーを回収したのはご存じの通りです。さらに、先日(4月25日)の生活健康部の会合の結果、備蓄食糧は、本来、非常時のサバイバルを目的としたもので、平時の健康の増進にはベストではないとの結論に至り、至急、おおかたの備蓄食糧について、回収か、使用停止とする予定です。また、ラーメン、そばなども、自家製のものにする予定です。

 私は、その翌日(4月26日)に、ある女性サマナの相談を受けました。彼女は、ラッキタ・ジェッターさんと同じ部署ですが、肝臓、心臓の痛み、めまい、無気力などを訴えており、それは今年の初めから始まったそうなので、これは食事の影響があるかも知れないと思いました。彼女は、その後、H師と話をしたそうですが、その結果も肝臓が一番悪いという見解だったそうです。

 また、甘み、辛み、過度に酸っぱすぎる食べ物は、肝臓を痛めるそうですが、我々の食生活が、甘い物に偏っていた面は否めないように思います。生活健康部では、今後、糖分を減らし、その分をタンパク質で補う(肝臓の再生にはタンパク質が必要)、新しいメニューを導入する予定です。

 とはいえ、肝臓が弱っているとしても、それを、教団のせいにすることはできないと思います。というのは、一番悪いのは、お供物でも、備蓄食品でも、甘い物を貪り、不摂生をした場合で、また、しっかり行法をしてれば、行法によって強化された肝臓は、多少の毒物なら解毒することができたはずだからです。よって、自分の貪りと怠慢を懺悔し、カルマを落としてくれたと感謝し、今後の改善に結びつけるべきだと思います。おおよそ、現代生活を営む限り、多少の毒物は環境から入ってくるのは避けられず、そのためにも修行が必要だと思います。

 さて、腎臓を弱める原因でサマナにありがちなのは、パソコンワーク等の目を使うこと。パソコンワークしても、修行をして腎臓を強める生命エネルギーを増大させれば問題ないでしょうが、修行しないと、徐々に腎臓を痛めるかも知れません。また、定期的な目の運動も効果的だそうです。

 また、水分の取り過ぎは、腎臓を悪くします。腎臓が悪いと、冷え性になりますが特に下半身の内部に冷えが生じます。それを補うために、熱を発生させようと、心臓が無理して過剰に亢進します。しかし、その熱はもともと上昇する性質があり、下半身よりも上半身を先に温め、内部よりも表面から先に温める性質があります。このようにして熱が上昇する結果、のどが渇き、それで水を飲みたくなるようです。つまり肝腎な下半身内部がもっとも後回しにされるわけです。しかし、そこで水によって体を冷やすと、さらに、体が冷え、そのため、心臓がさらに亢進するという悪循環におちいります。

 もし、上記のような症状の人が、のどが渇いた時に忍辱の実践をし、過剰な水分の摂取を避けることができれば、上半身が温まった後に徐々に下半身も温められ、それにより冷え症が改善されてくることになります。

 それから、ここで注意しなければならないのは、飲む水が冷たいほど悪影響が強いと言うことです。しかし、たとえその飲み物の温度が高くても時間が経つと体の中では水となり、冷えの原因になるということも盲点かもしれません。どちらにしても、水分の取りすぎは良くないようです。

 しかし、高熱が長く続くような病気になった場合は注意が必要です。このような場合は逆に脱水症状を起こしてしまい、そのまま水分を補給しなければ生命に危険が及ぶこともあります。こういうケースでは水分の摂取が必要不可欠になるわけです。身体的に不調になり、もし何かわからないことがあれば健康増進班に相談した方が良いでしょう。

 同様に、これから夏場にかけて、クーラーのかけすぎは、体を冷やし、冷たい物の飲み過ぎとともに、腎臓を弱らせるもっとも大きな原因の一つとなるようです。 

 さて、腎臓がかなり悪い場合には、生命エネルギーが欠乏しているので、この状態で、無理な運動をすると、かえって良くないそうです。例えば、温熱はその最もたるものでしょう。肝臓のためには、経行がいいのですが、肝臓を支える腎臓が弱り、生命エネルギーがない場合は、憔悴するような経行は、逆効果だと言うことになります。

 よって、人によって、個別の対策が必要です。

 取りあえず、肉体的パワーがないと感じている人は、寝たり、座ったりして行なえる、負担の少ないアーサナや、適度な経行を行なうのがいいということになります。

 今、体の弱い人は焦らないことが重要です。原則として下(元)から良くしていかないと駄目と言うのがあります。つまり、温熱のような過剰な負荷に心臓が耐えるためには、それを支える肝臓、腎臓がまず先に強化されていなくてはなりません。下のチャクラから浄化、強化するということです。

 さて、中国医学では、ストレスに弱いのが、肝臓と腎臓だそうです。肝臓が脳神経、自律神経などの神経に関係し、腎臓は脳味噌に関係します。精神病は、肝臓、腎臓と関係するそうです。

 この二つの臓器が悪いと、自律神経のバランスがくずれた状態になります。神経が悪いと、そのため、心臓も硬直しやすく、動きが悪くなり、そういう人が、心臓に負担をかけると、動かなくなるおそれがあるそうです。ラッキタジェッターさんのケースについて、これが推測されます。

 さて、皆さんの修行に直接的に関係する重要なことがあります。それは、肝臓、腎臓と、心の働き、知性との関係です。これも中国医学の理論をベースに説明します。

 肝臓、腎臓が悪くなると、意志力、集中力、思索力、記憶力が低下し、簡単にいうと知性が低下します。

 そして、精神的な側面としては、怒り、意志の力などと関係するのが肝臓だそうです。これはスーリヤ・チァクラが、意志の力、怒りと関係しているという、ヨーガ理論、尊師の説法とも一致しています。肝臓の調子がよいと、怒りが減少し、寛大になるそうです。怒りっぽい人は肝臓が悪い可能性があります。サマナの邪悪心の退治も、修行と正しい食生活による肉体の浄化が土台として必要だということになります。

 肝臓は、鬱積した怒り(抑圧された怒り)にも関係するそうですが、これは、「スーリヤ・チァクラが、怒りを押さえ込んでいる人の場合に、良く詰まる」と言う、尊師の説法と一致しています。(かといって、いやなことには何でも怒りをぶちまける方がいいかというと、そうではなく、それは最悪で、目指すべきは怒りを取り除くことであるとされています。

 そして、押さえ込んでいるといっても、それで全く怒らないのではなく、我慢できなくなり、怒るというタイプです。恨み、怒りから、肝臓が弱り、肝臓の関係する神経関連の病気、例えばてんかんにもなるそうです。

 一方、腎臓が悪くなると、恐怖、驚き、陰険な心、恨みなどが強まるそうです。これは、まさに、スヴァディスターナ、動物のカルマに一致しており、腎臓とそのチャクラの関係を示しています。恐怖は尊師の説法でも、性欲と関係しています。

 腎臓、肝臓が強まった後、心臓が強まるそうで、心臓が弱い人は、腎臓や肝臓はかなり弱っている可能性が高いと考える方が良いようです。

 健康増進班の見解でも、H師の見解でも、不健康な人の数は、結構、数的に多いとのことです。しかし、一般的な西洋医学の検査をしても出てこないものがある点が要注意です。

 また、今のサマナでは、肺臓、心臓まで弱っている人は少ないと思われます。

 しかし、腎臓、肝臓については、集中が続かない、疲れやすい、朝起きれないと言う人が多いようで、腎臓、肝臓の弱りは、否定できないようです。

 この様な状況の中、健康関係の師の方と話し合い、以下の修行を皆さんに勧めます。




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1.1週間に1回、向こう1カ月間(すなわち合計4回)、サンカプラクサラーナを行う。
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 毒素を摂取し、毒素がたまっている場合。それをまず体外に排出しなくてはならない。それに最も適する浄化法は、サンカプラクサラーナによる全身浄化。肝臓病の治療法として、超能力秘密のカリキュラムにも掲載されている。本の指示通りやること。ただ、体力が弱っている人の場合、体に負担をかけるので、やりすぎると良くない。

 一般に、大腸には食毒(食物の腐敗から来る毒)が、たまっていく。食べ物が悪いほど毒がたまりやすく、これが、すべての病気の原因と言われている。大腸の毛細血管から血液中に、腐敗した食べ物の毒素が入っていき、肝臓へ至り、肝臓の解毒作用が勝っているうちはいいが、負けると、どっと肝臓に来る。よって、毒素が大便とともに出にくくなる便秘は万病の元とされている。それも、サンカプラクサラーナが有効。

 精神病についても、毒が、脳に行った結果だと言う考えもある。また、便秘は食物をため込み、それが毒になっていくので、サンカプラクサラーナで毒素を出した方がいい。



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2.アーサナ、プラーナーヤーマ、ムドラー(アグニサーラ・クリヤ)を行なう。
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 アーサナは、前屈、ねじり、そりの3系統をセットで行うと、自律神経のバランスがとれる。

 三角のアーサナは肝臓によいので、ねじりのアーサナとして、これを含めるのもいいだろう。

 アーサナは座ったり、寝たりしながら行うなうので、緊張が少ない。ウインド・トレーニグは、なれてない人はそれで緊張してしまい、肝臓、腎臓が相当弱っている人については、逆に疲れてしまうかもしれない。

 プラナーヤーマは生命エネルギーを増大させ、腎臓を強め、肝臓を強める。ただ、心臓まで弱っている人は、心臓に負担のかかる激しいプラナーヤーマは良くない。
 アグニサーラ・クリヤは、肝臓の機能を高めるのでよい。火元素が強くなればどんな毒でも分解できる。


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3.適度な経行を朝に行なう。
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 消耗しすぎない程度に経行を行なう。できるだけ朝がいい。どの行法でも朝が肝臓にはいい。サマナの今の修行プログラムは夜中心だから、朝の修行はしにくくなっている。しかし、まずは修行の土台の体づくりの時期だと考えて、多少の早寝によって、早起きでもいいのではないか。そのうち、睡眠時間が短くなり、遅寝、早起きが可能となる。


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4.食事上の注意(甘み、辛み、タンパク質)
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 甘みが多すぎると、腎臓が悪くなる。この点について、お供物・食事を改善するので、それに沿って、供養する。
 と言っても、今までの供物が甘すぎたというより、不摂生に、お供物からも備蓄食糧からも、甘い物を貪ったりするが一番悪いので、そうしてきた人は、要注意である。
 辛すぎるのもよくない。カレーは量の問題で、多すぎると良くない。
 また、肝臓はほとんどタンパク質でできているので、お供物の中に、豆腐、豆乳など、タンパク質食品を増やす予定である。
 



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5.環境の改善(特に悪い人に限って)
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 特に悪い人については、神経をいらだたせ、ストレスを増大させるのは良くない。
 ただ、普通、修行者は、環境的なストレスをかけて、それに耐えうる強い心を作る。よって、これは、体がかなり悪くなった人の場合であり、ストレスが逆効果になる場合に限り、環境を変えることを検討すべきである。サマナの中によく見られる、よくあの人がいやだ、この人がいやだといって、環境の変化を安易に肯定すれば、修行者としては堕落し、最終的にいる場所がなくなってしまうので、この点は注意を要する。

 また、画一的な修行プログラムも、特に弱っている人に逆効果になるおそれがある。指導に当たる立ち場の人は、あらかじめその人が特に弱っている人がどうかをチェックすべき。特に高齢者で、心臓、腎臓などの悪い人は要注意。


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6.温熱もどきは絶対にしないこと
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 温熱のお知らせのあと、44度、14分ならいいのかと言う話があるが、温度が42度以上のものは、皆温熱の定義に含まれますので、通達に従って許可を求めて行うべきだと思います。
 振り返ると、去年から今年にかけて、皆さんには、物理的な要因だけでなく、社会的な要因によって精神的にもストレスが強くなり、肝臓、腎臓を痛めやすかったのではないかとと思います。

 しかし、そろそろ、そのカルマも落ち、今後は心身ともにレベルアップしていくことができると私は感じています。いろいろなことが分かってきたように思うからです。超健康体と不動の心を目指して、頑張りましょう。