マイトレーヤ元正大師の特別寄稿

第13回 血液型・占星学の落とし穴


 今回のお話は、至って単純なことなのですが、最近の教団においては、気付かないうちに大きな問題になっているように思います。 もともと、血液型に関する知識は、自分のカルマを証智し修行に役立てたり、他人のカルマを証智し救済に役立てるものでした。ところが、最近は血液型に関する知識 を自分の役に立てるのではなく、その知識に逆に支配されてしまっているように 思います。

 例えば、「私はA型だから・・・・だ」とか「彼はO型だから・・・・だ」と言うことで欠点を血液型のせいにして、ある意味で現状を肯定してしまうことがないでしょうか。血液型もカルマの産物で、カルマは無常であり、修行によってカルマは変わるわけですから、血液型によって、自分や他人を固定的に見てしまうのはよくないと思います。

 血液型や占星術は、自分の特徴(カルマ)を知る(証智)のために用いるべきで、つまりは、自分の欠点を矯正するためのものだと思います。自分の欠点を正当化 し、固定化する口実にしてはならないと思います。さらには、他人の欠点を固定的に見て、「あの人はどうせダメだ」とか「あの人と私は合わない」というように、嫌悪や軽蔑のために用いられるべきではないと思います。

 尊師がいらした頃から、血液型や星占いの知識はありましたが、最近は、それがサマナに悪影響を及ぼしている面があるのではないかと危惧しています。知識は 両刀の剣です。自己の向上、改善、他の救済のお手伝いのための道具にこそすれ、逆にそれに支配されたり、煩悩を正当化するために悪用すべきではないと思います。