マイトレーヤ元正大師の特別寄稿

第11回 修行改革七つの提言


 これまで10回にわたり、修行についていろいろお話を書いてきましたが、今回はそれらのまとめとして、次の7項目を修行改革として皆さんに提言します。

1.全員が成就を目標にしよう。

 まず、何よりも、心構えとして、一人一人が成就者になることを目指すべきだ。ワークができる人も奉仕するだけなら、在家と大きくは違わない。尊師がいないという口実で妥協しないでほしい。コツコツと教えを実践している人は、悟り・解脱のプロセスを今でも進めている。グルへの帰依とは、単に観想・意識するだけでなく、グルの教えを実践し、その救済の意思を実現することだ。救済の輪を広げるには、真理を体得した者が必要だ。成就者さえいれば、その下に集う人も必ず現われる。500人のサマナ全員がもう一度成就することを目指すべきだ。

2.継続は力。コツコツ修行しよう。

 数年先をにらんでコツコツ聖者の道を歩むべきだ。クンバカ、蓮華座などは、毎日コツコツ実践していれば、数年先には今より飛躍的に進歩する。そうして3年で蓮華座12時間組めるようになったサマナもいる。個人個人が、修行の目標を立てるといい。今月の目標、今年の目標、3年後の目標といった具合に。

3.法友と意志を強化しマーラを追い出そう。

 意志の力が弱いと思う人でも、卑屈になって放り出さず、まず、簡単な修行からとにかく始める。テープを聴くだけでも違う。それを徐々に増やしていく。また、善き法友と誘い合うことによって、一人の場合よりも何倍も修行しやすくなる。各部署のサマナはミーティング等を行ない、煩悩破壊のために団結するべきだ。師はもちろん、もともと行法指導の権限のある師補も、救済者の自覚を持つべきだ。済度する人が多くなるほど、サンガを早く再生することができる。助け合うべき法友との間で愚かな嫉妬や嫌悪を抱くなら、煩悩(マーラ)が喜ぶだけだ。サマナは団結して、マーラを追い出そう。

4.四預流支の実践をし、煩悩破壊をしよう。

 教学は、漫然と知識を入れるのではなく、自分の心のけがれに当てはめて、それを取り除くように努めねばならない。だから教学システムを進め、合格すればいいとの考えでは、それほど効果はない。教学は土台にすぎない。常に具体的な日々の煩悩破壊のために教えを当てはめるべきだ。詞章・決意も漫然と唱えるのではなく、その意味を考え、自分の煩悩を取り除くことを意識して唱えるといい。すなわち、帰依・記憶修習(教学)・思索・実践の四預流支の実践である。

5.ワークと修行を融合させ、真のバクティ・ヨーガの実践しよう。

 詞章や決意などは、毎日1回ではなく、短くてもいいから、毎日、5回、10回と、ワークの合間に行なうと効果がまるっきり違うだろう。3時間修行しても、ワークのときは心が全く教えから離れてしまうと、教えの修習は遅れてしまう。よって、ワークの合間合間に、短くても詞章・決意等を実践し、ワークを真のバクティ・ヨーガにしよう。すなわち、法則を記憶修習、思索して、即、その後のワークで実践することを毎日何回も繰り返すのである。その他様々な方法で、ワーク環境に法則・イニシエーションを組み込むべきだ。マントラ、決意のテープ、修行の標語、PCの活用etc.

6.肉体的行法も実践しよう。

 心の働きを左右するナーディーを浄化するための肉体的操作(行法)の大切さを認識し、実践すべし。教学・思索という心への直接的アプローチとともに、心に影響のある肉体への間接的アプローチを併用しよう。アーサナ、プラーナーヤーマ、ウインド・トレーニング、経行、礼拝等の実践を毎日コツコツ行なおう。

7.イニシエーションをフル活用しよう。

オウム・アレフ以外にはない修行体系である。パーフェクト・サーヴェーション・イニシエーション、秘儀マントラ、イニシエーションビデオ、甘露水等のイニシエーションをフルに活用しよう。